JCMR KYOTO Vol. 7「まなぶときく」一日目
まぎわでの情宣になってしまいましたが、あすから京都芸術センター講堂にて2日間に渡ってJCMR KYOTOのvol. 7「まなぶときく」を開催いたします。
初日のあすは「電子音楽作品の上演についての実践的考察—黛敏郎作品のマスタリングを例として—」と題して、昨年行われた「黛敏郎の電子音楽 全曲上演会」の総括を試みつつ、電子音楽上演における問題点をレクチャーやデモンストレーションを通して考えます。
講師には能美亮士氏(music of new reference)、司会には川崎弘二氏をお招きしてのイベントですが、個人的に楽しみにしているのは、なんといっても黛敏郎の《素数の比系列による正弦波の音楽》(1955)をコンピュータのソフトオシレータを用いて制作したバージョンのデモンストレーションです。
新しいテクノロジーを用いて「再」制作した《素数の比系列による正弦波の音楽》が昨年の「黛敏郎の電子音楽 全曲上演会」で上演した際の音響とどのように違ってきこえるのか、これは電子音楽における作品を実際にどのように「再現(上演)」するのかを考える上でも重要な示唆を与えてくれるのではないかと思います。とにかく大変興味深い体験になることは間違いないでしょう。
ご来場くださった方にはレクチャー資料として京都市立芸術大学紀要論文「電子音楽作品の上演についての実践的考察(1)—黛敏郎作品のマスタリングを例として—」が配布される予定です。
ご興味のある方はぜひ京都芸術センターへ足をお運びください。
またあさっては「まなぶときく」二日目、『篠原眞の電子音楽上演会』が行われます。こちらも乞うご期待です。
===HPより転載===
京都芸術センター共催事業 JCMR KYOTO vol.7
まなぶときく ー電子音楽、その上演方法
5/30 18:30 open 19:00 start
電子音楽作品の上演についての実践的考察
−黛敏郎作品のマスタリングを例として−
京都芸術センター講堂
JCMR KYOTO Vol. 5「黛敏郎の電子音楽全曲上演会」(2011年8月開催)にて顕在化した、電子音楽の上演におけるさまざまな問題点についてのレクチャーとデモンストレーションです。
司会:川崎弘二 講師:能美亮士
*レクチャー資料として京都市立芸術大学紀要論文「電子音楽作品の上演についての実践的考察(1)ー黛敏郎作品のマスタリングを例としてー」を配布予定。
5/31 18:30 open 19:00 start
篠原眞の電子音楽上演会
京都芸術センター講堂
音響プロジェクション:能美亮士 東岳志
フルート:江戸聖一郎
上演予定作品
篠原眞:Visions Ⅰ 〈幻影 Ⅰ〉(1965 4ch)
Mémoires 〈追憶〉(1966 4ch)
Personnage 〈人物〉(1968-73 3ch)
Broadcasting 〈ラジオ放送〉(1974 2ch)
Passage for stereo amplified bass flute〈移り行き〉(1980)
City Visit 〈都市訪問〉(1971/76/79)
*資料として、書籍『篠原眞の電子音楽』(川崎弘二 編著)を配布予定。
チケット:5月30日(レクチャー) 1,500円 / 5月31日(コンサート) 2,000円 / 2日通し券 3,000円
チケット問い合わせ:jcmr.kyoto@gmail.com